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ティーポットが割れてしまって、随分経つ。
初めて自分でティーポットを買ったのは、
下北沢に昔あった、英国調の紅茶専門店。
壁一面に並ぶ様々な大きさと色のポットから、
随分と悩んで選んだことを憶い出す。
陰影のある、粒子感のある藍色のポット。
いろいろな場所を覗き、探してみたのだけれども
一度として似たものを見かけたことはない。
次に買ったのは、国分寺の紅茶の店に置かれていた
ベージュのポット。
ちょっと小ぶりのサイズで、一人分の紅茶をいれるのに
丁度良いサイズだった。
最も、紅茶を必要以上に飲む私には、
少し小さめだったのだけれど。
その2つとも、今は手元に無い。
ともに、人に割られてしまった。
今、私はガラスのメジャーカップで
紅茶をいれている。